「育休中に転職活動してもいいの?」から始まった話
育休に入ってしばらくして、「復職先を変えたい」と思い始めたとき、最初に頭に浮かんだのは「育休中に転職活動していいの?」という疑問でした。法律的には育休中の転職活動は違法ではないんですが、「なんとなく後ろめたい」という感覚が先にくる。
そして次に浮かんだのが「いつ始めればいい?」という問いでした。育休の長さは人によって違うし、子どもの月齢によって活動できる時間も変わってくる。「転職活動 育休中 タイミング」と検索したけど、出てくる情報はどれも漠然としていて、具体的な月別スケジュールがなかなか見つからなかった。
[写真:育休取得スタート直後のカレンダーに転職活動の計画を書き込んでいる様子]
この記事は、そのときのわたしに向けて書いています。双子育休1年半、実際にどう動いたのかを月別で整理します。うまくいったことも、失敗したことも含めて。
育休中転職の全体タイムライン概要
育休期間を1年と仮定したとき、転職活動のタイムラインをざっくり整理するとこうなります。
育休0〜3ヶ月目:ゆっくり考える期間。転職活動の「前準備」。焦って動かない。
育休3〜6ヶ月目:情報収集・自己分析・職務経歴書のたたき台を作る。エージェント登録。
育休6〜9ヶ月目:本格活動。書類作成・応募・面接。一番体力が必要な期間。
育休9〜12ヶ月目:クロージング・内定交渉・入社時期の調整。
育休12ヶ月目前後:現職への復職 or 転職入社の意思決定。
ただしこれはあくまで「1年育休の場合の目安」です。子どもの月齢・体力・睡眠状況によって、どの時期に活動できるかは大きく変わります。特に双子や複数子持ちの場合は、0〜6ヶ月目に本格活動するのはかなり難しい。わたしの経験でもそうでした。
育休0〜3ヶ月目:まずは「考える時間」で十分
育休に入ったばかりの時期は、転職活動を「始める」ことより「考える」ことに時間を使う方がいいと思っています。
理由は3つです。①産後間もない体で転職活動をしても判断力が落ちていてミスマッチが起きやすい、②子どもの生活リズムが安定していないと面接のスケジュールが立てにくい、③育休給付金の受給条件に影響が出ないか確認が必要(就職活動自体は問題ないですが、状況によっては確認が必要なケースもあります。厚生労働省や社労士に相談してください)。
この時期にやるといいこと:「今の職場を離れたい理由」を書き出すこと。感情が新鮮なうちに書いておくと、のちの自己分析で使えます。「なぜ転職したいのか」を5回掘り下げる「なぜなぜ分析」をするだけでも、転職の軸が見えてきます。
育休3〜6ヶ月目:情報収集と自己分析に本腰
子どもが3ヶ月を過ぎると、少しずつ生活リズムが安定してきます。昼寝のタイミングが読めるようになって、30分〜1時間のまとまった時間が取れることが増えてくる。この時期から、本格的な準備を始められます。
やること①:職務経歴書のたたき台を作る。完成させなくていいので、これまでの業務を箇条書きで書き出すだけでOK。「どんな仕事をしてきたか」を整理する作業です。子どもが寝た30分でも少しずつ進められます。
やること②:転職エージェントに登録する。この段階では面接に行く必要はないので、まずオンライン登録とキャリア面談だけ。エージェントの担当者と話すことで「今の市場価値」「希望条件が現実的かどうか」が確認できます。家から出られない時期でも、オンライン面談で完結します。
やること③:希望条件の「優先順位」を決める。テレワーク可・残業時間・年収・業種——全部の条件が揃う求人は存在しません。「これだけは絶対外せない条件」を2〜3つ決めておくことで、求人を見るときに迷わなくなります。
[写真:子どもが昼寝中にエージェントのオンライン面談をしているノートパソコン画面]
育休6〜10ヶ月目:本格活動期——書類・面接にフル投入
育休の折り返しを過ぎた時期が、転職活動の「本番」です。ここで書類作成・応募・面接をどれだけ集中してこなせるかが、転職成功の鍵になります。
この時期の現実的な目安として、わたしが実際に動いたペースを共有します。
応募社数:月3〜5社(これ以上増やすと管理が追いつかなくなる)。書類選考通過率:全体で3〜4割。面接回数:月2〜4回(オンライン中心)。
採用担当として見てきた経験で言うと、「短期間に大量応募」より「精度を上げて少数精鋭で応募」の方が転職活動の疲弊が少ない。育休中は体力に余裕がないので、求人を厳選して一つひとつの書類に時間をかける方が結果的に早く進みます。
面接の日程調整については、育休中の転職スケジュールで詳しく書いているので参考にしてください。子どもの月齢が上がると一時保育の利用も選択肢に入ります。わたしは面接前日に病児保育の予約を入れておく、という習慣にしていました。
また、育休中の面接で必ず聞かれる「子どもが熱を出したらどうしますか」という質問の答え方については、こちらの記事に詳しくまとめています。
育休10ヶ月目以降:クロージングと意思決定
内定が出始めたら、次は「どこに行くか」の意思決定と、入社時期の調整です。
育休中転職で特有の課題になるのが「入社時期」です。育休給付金を受け取りながら転職活動をしている場合、内定承諾のタイミングと入社日の設定が育休給付金に影響する可能性があります。これは条件によって異なるため、厚生労働省のガイドラインか、または社労士に確認することを強くおすすめします。
また、「保育園に入れるかどうか」と転職のタイミングが絡む問題もあります。転職と保育園退園のリスクについては別記事で詳しく書いているので、保育園問題と転職が重なる方はあわせて確認してください。
内定が複数社出た場合の決め方については「給与より文化を優先する」というのが転職を複数回経験した人に多いアドバイスですが、正直これは個人の価値観次第です。わたしは「テレワーク日数」を最優先にしましたが、それが全員に正解とは思っていません。
双子育休1年半のリアルタイムライン(私の場合)
最後に、わたし自身の双子育休中の転職活動タイムラインを書きます。育休期間は2025年1月〜2026年6月(予定)の約1年半。双子なので想定より全ての工程が遅くなりました。
[写真:育休中の転職活動を手書きした壁掛けカレンダー]
育休開始〜3ヶ月目(2025年1〜3月):転職のことは考えていたけど、双子の夜間授乳でほぼ死んでいた。「転職活動する体力が産後にあると思っていた過去の自分を殴りたい」と書いたメモが残っています。
育休4〜6ヶ月目(2025年4〜6月):双子がまとめて昼寝をするようになり、1日1時間の自分時間が確保できるようになった。職務経歴書のたたき台を作り始め、5月にエージェント(リクルートエージェントとdoda)に登録。キャリア面談は子どもたちが寝た夜21時にオンラインで実施。
育休7〜10ヶ月目(2025年7〜10月):本格的に書類を出し始めた。7社応募して書類通過3社、面接進んだのは2社。うち1社は2次面接で「週5出社必須と聞いていなかった」というすれ違いがあり辞退。最終的に内定をもらったのは10月末。
育休11〜12ヶ月目(2025年11月〜12月):内定先との入社時期交渉(希望は保育園入所後の4月)、現職への報告、保育園申込みの確認など、事務作業が怒涛のように続いた。
双子育休での転職は、一般的な育休転職より全工程が2〜3ヶ月遅れると思っていた方がいいです。体力の消耗が違うので。
▶ リクルートエージェント:オンライン面談対応で、育休中でも登録しやすい。非公開求人含めて選択肢が広い。
▶ doda:「Women Career」など育児中の女性向けの求人絞り込みが便利。エージェントとスカウト両方使える。
[アフィリンク:リクルートエージェント(A8.net)] / [アフィリンク:doda(A8.net)]
最後に
育休中の転職活動は「育休という限られた時間のなかでの転職活動」なので、在職中転職とも退職後転職とも違う独特のリズムがあります。子どもの体調次第でいくらでも崩れるし、思い通りにいかない日の方が多い。
でも「月別で何をするか」が事前に見えていると、「今の時期は何ができて何ができないか」の判断がしやすくなります。焦らず、自分のペースで進んでいくための地図として、この記事が使えたら嬉しいです。
あなたの状況(育休の長さ・子どもの人数・家族のサポート体制)によって、最適なタイムラインは変わります。ここで書いたのはあくまで私のケースなので、自分に合わせて調整してみてください。