転職を考えるときに、絶対に避けて通れない問題が「時短勤務での年収」なんですよ。採用担当として、いろんなワーママの入社を見てきたけど、ほとんどの人が「時短勤務で月給がいくら減るのか」を甘く見積もってる。

私の場合、今の会社で月給420,000円。時短勤務(6時間)を申請したら、月給がいくらになるか?そして、転職先でも時短で働く場合、年収がどう変わるのか?これを真剣に計算する必要があります。

特に、双子の保育料月25万円を払い続ける必要があるから、「いくら減額されても大丈夫」じゃない。月額240,000円以下になったら、保育料が払えなくなる。今回は、時短勤務での年収計算を、正確に、そして私のリアルな数字で、ぶっちゃけます。

時短勤務での給与計算式:法的根拠

時短勤務で給与が減額される理由は、育児・介護休業法に基づいています。法律上、時短勤務は「給与を減額してもいい」という制度なんですね。

計算の基本公式

時短勤務での給与は、こう計算されます:

時短給与 = フルタイム時の月給 × (時短勤務時間 ÷ 所定勤務時間)

例:
フルタイム:8時間/日 × 20日/月 = 160時間/月
時短:6時間/日 × 20日/月 = 120時間/月

時短給与 = 月給500,000円 × (120時間 ÷ 160時間)
= 月給500,000円 × 0.75
= 月給375,000円

減額額:500,000円 - 375,000円 = 125,000円/月
減額率:25%

つまり、時短勤務は「働く時間が減った分だけ、給与も減る」という仕組み。法律上、これは認められてるんですよ。

育児・介護休業法での定義

厚生労働省の指針では、「短時間勤務制度の給与は、就業時間に応じた比例計算を基本とする」と示されてます。つまり、給与減額は法的に正当。これは避けられない現実です。

私の場合の試算:現職での時短勤務

では、実際に私が「現職で時短勤務を申請した場合」の年収がいくらになるのか、計算してみます。

前提条件

【現職の勤務条件】
所定勤務時間:9時間/日(休憩1時間含む、実働8時間)
営業日:20日/月 = 240日/年
月給:420,000円
年収:420,000円 × 12月 = 5,040,000円

【時短勤務の申請予定】
時短勤務時間:6時間/日(休憩1時間含む、実働5時間)
営業日:20日/月(変わらず)
時短の期間:3年間(子供が小学1年生になるまで)

給与計算

【ステップ1:時短勤務時の月給を計算】
時短給与 = 420,000円 × (6時間 ÷ 9時間)
= 420,000円 × 0.667
= 280,140円(→ざっくり280,000円)

減額額:420,000円 - 280,000円 = 140,000円/月
減額率:33.3%

【ステップ2:年収を計算】
年収 = 280,000円 × 12月
= 3,360,000円

現職フルタイムとの差:5,040,000円 - 3,360,000円 = 1,680,000円/年

つまり、月給140,000円、年収1,680,000円が失われるということですね。

これは…めちゃくちゃ大きい。現職年収の33%が失われるということ。

転職先での年収試算

では、転職先でも「時短勤務で働く場合」の年収がどうなるのか。これは、転職先の給与テーブルによって全く変わります。

シナリオA:年収500万円の企業に転職(フルタイム)

【転職先の条件】
フルタイムの年収:5,000,000円
月給(フルタイム):約416,000円

【時短勤務での年収計算】
時短給与 = 416,000円 × (6時間 ÷ 9時間)
= 416,000円 × 0.667
= 277,000円

年収 = 277,000円 × 12月 = 3,324,000円

現職の時短年収:3,360,000円
転職先の時短年収:3,324,000円

差:36,000円/年の減額
→ほぼ同じ水準

年収500万円の企業なら、時短年収がほぼ現職と同じになる計算。つまり、「転職して給与が上がっても、時短で帳消しになる」という結果ですね。

シナリオB:年収600万円の企業に転職(フルタイム)

【転職先の条件】
フルタイムの年収:6,000,000円
月給(フルタイム):500,000円

【時短勤務での年収計算】
時短給与 = 500,000円 × (6時間 ÷ 9時間)
= 500,000円 × 0.667
= 333,500円

年収 = 333,500円 × 12月 = 4,002,000円

現職の時短年収:3,360,000円
転職先の時短年収:4,002,000円

差:642,000円/年の増額
→時短でも年収が上がる!

年収600万円の企業なら、時短でも現職を上回る年収になる。これなら、転職するメリットがあるんですね。

手取り年収での比較:税金・社会保険の影響

ここで重要な視点が「手取り年収」です。給与が減額されると、税金・社会保険料の計算も変わります。

💡 重要:給与が下がると、税金・社会保険料も下がる
年収3,360,000円の場合:
- 所得税:約85,000円/年
- 厚生年金保険料:約288,000円/年(従業員負担)
- 健康保険料:約144,000円/年(従業員負担)
合計:約517,000円/年の控除

手取り年収 = 3,360,000円 - 517,000円 = 2,843,000円/年
手取り月給 = 約236,916円/月

つまり、手取り月給が236,000円程度。保育料月25万円を払ったら…赤字です。これが現実ですね。

「年収が下がっても手取りは変わらない?」の真実

よく、「年収が下がっても、税金や社会保険が下がるから、手取りはそこまで減らない」って言う人がいます。でも、これは限定的なケースでしか成り立ちません。

【年収500万円からの時短での手取り変化】
フルタイム年収:5,000,000円
→ 税金・保険:約685,000円
→ 手取り年収:4,315,000円
→ 手取り月給:約360,000円

時短年収:3,324,000円
→ 税金・保険:約515,000円
→ 手取り年収:2,809,000円
→ 手取り月給:約234,000円

手取り月給の減額:360,000円 - 234,000円 = 126,000円/月

税金・保険の軽減効果:685,000円 - 515,000円 = 170,000円/年
でも、給与全体の減額は1,676,000円/年

つまり、税金・保険の軽減では、給与減額の10%程度しか補いきれないんですよ。

「税金が下がるから大丈夫」って思っても、実際には月給が100,000円以上下がる。これは避けられない現実。

年収を守る3つの交渉戦略

では、転職時に「時短勤務でも年収を守る」方法があるのか?採用担当として、可能な交渉をまとめます。

戦略1:時短手当の要求

一部の企業では、「時短勤務でも給与は変えない」という制度を用意してる会社もあります。ただし、これはレアケース。

現実的には、「時短勤務での給与減額は避けられないが、その代わりに時短手当(月額50,000円~100,000円)を付ける」という交渉が考えられます。

✓ 交渉例
「時短勤務で月給が280,000円になると、保育料や生活費が厳しいです。時短手当として月額60,000円を付けていただくことで、月給340,000円程度を確保できれば、入社を決断できます」

戦略2:賃金テーブルの確認

転職面接のときに、「時短勤務での給与をどう計算するのか」を明確に確認しておく。同じ年収500万円の企業でも、時短での減額率が違う場合もあります。

例えば、「基本給と時短手当は時短勤務の対象から外す」という企業もあるし、「全額を時短比率で計算する」という企業もあるんです。

戦略3:フレックスタイム制度の活用

時短勤務ではなく、「フレックスタイムで柔軟に勤務時間を調整する」という選択肢もあります。この場合、給与減額がない企業も存在します。

✓ フレックスタイムのメリット
- 実働時間に応じた給与計算ではなく、月額給与を固定
- 「月160時間を達成していれば、1日6時間の日があってもOK」という柔軟性
- 給与減額が大幅に軽減できる可能性

ただし、企業の人事労務担当者が理解していないと、提案自体が拒否されることも。

双子育児での「必要最低年収」の試算

ここで、私が「転職後、最低限いくら必要か」を試算してみます。

【毎月の必須支出】
保育料(認可×2):250,000円
家賃・光熱費・通信費:150,000円
食費・日用品:100,000円
学資保険・その他:50,000円
合計:550,000円/月

【手取り月給が必要な額】
550,000円(最低限)
+ 税金・社会保険料の逆算:
→ 年収にして約750,000円が必要

【つまり】
手取り月給 × 12 + 税金・保険 = 年収
で試算すると...

年収:約800~900万円以上が必要(時短勤務)
フルタイムなら:年収600万円程度で対応可能

つまり、時短勤務で家計を回すには、年収800万円以上の転職先が必要。これは、かなり高いハードルですね。

最終判断:時短勤務での転職は「年収維持が命」

採用担当としての視点から言うと、「時短勤務での転職」は、給与交渉が何より大事なんですよ。

理由は:
1. 時短勤務での給与減額は避けられない(法的に正当)
2. 給与減額は、手取りにも大きく影響する
3. ワーママの家計は、この給与減額を吸収する余裕がない場合が多い
4. だから、「時短手当」や「フレックス制度の活用」で、給与を守る交渉が必須なんです。

もし、転職先が「時短勤務は給与を時短比率で計算します。交渉の余地はありません」って言うなら、その企業はワーママ採用に不慣れな可能性が高い。そういう企業は、後で「時短で働きづらい文化」になってることが多いですね。

採用側が「時短勤務」をどう評価してるか

ここまで、手取り年収の計算を中心に説明してきたんですが、もう一つ重要な視点があります。それは「採用側が、時短勤務をどう評価してるのか」という話です。

採用担当として、正直に言うと、時短勤務での採用は「給与計算が複雑になる」っていう理由だけで、敬遠する企業も少なくないんですよね。でも、本来は「育児と仕事の両立ができる人材」として、むしろプラス評価すべき人たちなんです。

採用選考での「時短勤務」の扱われ方

実際に、人事部内で「ワーママ採用」が上がってきたときの議論を聞くと、こういう声が出るんです:

  • 「時短だと、チーム内の勤務時間のカバレッジが難しくなるのでは」
  • 「残業ができないので、プロジェクトの遅延リスクがあるのでは」
  • 「急な対応が必要なとき、対応できるのか」

これらは、時短勤務者が本当に直面する課題なんですが、同時に「工夫で解決できる課題」でもあるんですよ。

例えば、営業職での時短採用を考える場合、「営業時間内の重要な客先対応を得意とする人材」として配置すれば、むしろ組織全体のカバレッジが高まる。あるいは、企画・人事職での時短採用なら、「業務の効率化や制度設計」において、時短を実際に経験した視点が非常に有用なんです。

「時短前提」での給与交渉のコツ

だからこそ、転職面接で「時短勤務での給与」を交渉するときは、単に「給与を下げないでください」と言うのではなく、「この給与水準で、どのような貢献ができるか」を同時に示すことが大事なんですよね。

具体的には、こんな形です:

✓ 効果的な交渉フレーズ
「月給280,000円での時短勤務という形になるかと思いますが、実は過去の経験から『月160時間の稼働で、これだけの成果を出した』という実績があります。また、育児の両立という観点から、業務の効率化や新制度設計といった領域で、他のメンバーより深い理解を持っています。この経験を活かして、どのような形で組織に貢献できるか、一緒に考えていただけますか?」

この問い掛けをすることで、単なる「給与減額」ではなく「限られた時間での最大限の成果」という姿勢が伝わるんです。採用側も、そういう候補者には、時短手当や給与保証を検討する可能性が高くなりますよ。

みぃより

時短勤務での年収の話は、ワーママにとって本当に重要なんです。給与が33%減ったら、家計は成り立たない。だから、転職を決める前に、「時短勤務での給与がいくらになるのか」を正確に計算して、その上で「この年収で生活できるか?」を夫と一緒に確認すべき。この計算を甘く見ると、後で本当に後悔することになりますよ。