というか、育休に入ってからほんと本をいっぱい読むようになったんですよね。双子の寝かしつけ後とか、夜泣きで起きている時間とか、細切れ時間でも読めるから。最初は「育児だけで手いっぱい」って感じだったんですけど、深夜3時に双子に授乳しながら片手でスマホで読書とか(笑)、本当にそういう時間の使い方になってました。
で、採用担当という仕事をしていて、自分自身の転職について改めて考える機会が増えたんです。「私、何がしたいんだろう」「このままのキャリアでいいのか」「双子がいるから、働き方も変えるべき?」とか(苦笑)。正直、育休に入る前は「育児と仕事の両立で精一杯」だったんですけど、一歩引いて「自分の人生どうしたいのか」ってじっくり考える時間ができたんですよね。
そんな迷いの中で出会った本たちが、本当に視点を変えてくれたんですよ。採用する側だからこそ、「あ、この候補者さんはこういう思考をしてるんだ」「この本読んでる人だな」って面接で見えることが多いんですけど、自分がそれを実践してみたら、転職観が本当に変わりました。人事という仕事も「採用する側」と「採用される側」の両方の視点を持つことで、全然違う角度から見えるようになったんです。
今日は、双子育児の疲れの中でも「これは読む価値あるな」と思った転職本5冊をご紹介します。採用担当が実際に面接で「あ、この本読んでるな」と感じた本ばかりです。
1. 『転職の思考法』北野唯我
いや、もうこの本は転職を考えている人に最初に読んでほしい一冊です。採用担当の私が言うんだから間違いない(笑)。北野唯我さんはマッキンゼー出身のコンサルで、実際に何百人もの転職サポートをしている人なんですけど、その経験から「転職の本質」を抽出してるんですよね。
この本の何がいいかって、「転職とは何か」という根本的なところから解説してくれるんですよ。特に「市場価値」という概念が重要で、自分の市場価値を「スキル」「経験」「人脈」の3つの軸で冷徹に分析する。採用側にいると、この分析が深い人と浅い人の面接のクオリティは本当に全然違うんです。
本の中で「マーケットバリュー」っていう言葉が出てくるんですけど、つまり「市場でいくら評価されるのか」ってことですよ。自分が今いる企業内では「重要な人」だとしても、市場全体で見たらどうなのか。その冷徹な自己認識を持つことで、転職のタイミングや選択肢が見えてくるんですよね。
特に「今の会社で何を得られるか、何を失うか」という考え方は、双子育児で時間がない私にも刺さりました。すべてを得ることはできない。給与、やりがい、時間、スキル、成長機会。その中で「今、私に必要なのは何か」という優先順位が明確になるんですよね。育児と仕事のバランスの中で、キャリアをどう設計するか。この本を読んで、「時間」と「経験」のトレードオフを正面から考えられるようになりました。
採用側として面接していて気づくのは、この本を読んだ候補者さんは「転職の軸」がものすごく明確なんです。「なぜこの会社なのか」「ここで何を得たいのか」が1分で伝わるんですよね。テンプレート的な志望動機を言う人とは全然違う。
2. 『科学的な適職』鈴木祐
で、転職の思考法で「戦略」を学んだら、次はこの本。『科学的な適職』は鈴木祐さんって科学ライターが、心理学や統計学の研究結果をもとに「本当に向いている職を見つけるにはどうするか」を書いた本なんです。
「適職」って、感覚で選んでいる人本当に多いんですよね。採用担当をしていると、「なんとなく興味があります」「前職で営業だったので営業志望です」という人と「心理学的には〇〇という環境下で、このスキルセットが活かされやすい」という人の説得力は全然違うんですよ。もう面接時点で「あ、この人は転職についてちゃんと考えてる」ってわかるんです。
この本では「仕事の幸福度を上げる7つの要素」というのが出てくるんですよね。1つは「多様性」。同じ仕事のくり返しより、バリエーションがある仕事の方が幸福度が高い。2つ目は「達成感」。自分が成長を感じられるかどうか。3つ目は「社会への貢献」。自分の仕事が世に役立つと実感できるか。そして「人間関係」「自律性」「適正な難易度」「報酬」。ワーママの視点で考えると、特に「自律性」と「報酬」が大事なんですよ。育児との両立を考えると、自分でスケジュール管理できる仕事、そして年収の落ちすぎない仕事が必要だから。
特に印象的だったのが「成功は適性×努力」という話。才能がなくても、本当に向いている分野なら努力が報われやすい。逆に、才能があっても向いていない分野は、頑張っても限界が来るんです。双子を育てながら仕事をする私にとって、「とにかく頑張ればいい」じゃなくて「向いているかどうか」が本当に重要なんですよね。時間がない中だからこそ、適性の高い仕事を選ぶべき。この本はそういう判断基準をくれた一冊です。
3. 『苦しかったときの話をしようか』森岡毅
森岡毅さんのこの本、採用担当としても個人としても本当に刺さるんですよね。ユニクロの戦略を作った人が、プライベートでの挫折や、キャリアの迷いについて本当に正直に語っている。成功者の本というと「こうやって成功した」という話が多いんですけど、この本は違うんですよ。「失敗のど真ん中で、どうやって考えたのか」ということをめっちゃ丁寧に書いてるんです。
「完璧なキャリアパスはない」「試行錯誤の中で自分は作られていく」という話が、育休中のモヤモヤしている私にとって本…で選考に落ちるんじゃないか」って不安になるんですけど、この本を読むと「そういう紆余曲折を経た人こそ、実は強い」ってわかるんです。なぜなら「失敗から学んだ人」の方が、判断基準が確かだから。
森岡さんが本の中で言ってるのは「苦しいときって、実は成長のチャンス」ってことなんですよ。育休中で「キャリアが止まるのではないか」という不安を感じていた私にとって、この言葉は本当に大事でした。「この時間は、子どもたちとの時間を大事にしながら、同時に自分の人生について深く考える時間だ」って捉え直せたんです。双子育児で体力が限界の時も「これは投資期間なんだ」って思えるようになりました。
採用側として面接していて気づくのは、森岡さんのような本を読んでいる候補者さんは「失敗を語る力」が強いんです。自分のダメな部分を受け入れて、そこから何を学んだのかを堂々と話すことができるんですよね。そういう候補者は面接での評価が高いんですよ。失敗を隠す人より、失敗から学んだ人の方が信頼できるから。
4. 『転職2.0』村上臣
これは比較的新しい本なんですけど、「転職の価値観が変わってる」ってテーマで書かれてるんですよね。村上さんはLINEの執行役員をやってた人で、つまり「内側から企業を見た視点」と「採用する側の視点」を持ってるんです。一つの会社で定年まで働く時代は終わり、複数のキャリアを持つのが当たり前になった。そういう時代の中での転職戦略について、データベースなんかも交えて書いてるんですよ。
特に子育てをしながら働く身としては、「フルタイム一本」だけじゃない働き方があるんだ、ってのが目からウロコでした。副業とか、複業とか。あるいは「フレックスタイム勤務」「リモートワーク」という働き方。双子がいるから「絶対に時間が必要」なわけで、それなら最初からそれに合った職を探すべきなんです。この本はそういう新しい転職のカタチ、「複数の仕事を同時にやる」「流動的なキャリア」を示してくれます。
採用側として思うのは、この本を読んでいる候補者さんは「働き方について明確な考え方」を持ってるんです。「年収がいくら必要で、時間はこのくらい必要で、スキルはこれがほしい」という優先順位が明確。そういう人は入社後も「自分たちの会社で何を得たいのか」がはっきりしてるから、実は採用側としても受け入れやすいんですよね。
5. 『キャリアを作る』若林恵
最後は、「キャリアって何か」を改めて考えさせてくれる本。採用担当として年間何百人の職歴を見てきましたけど、なんとなく「積み上げる」ことがキャリアだと思ってた人が本当に多いんです。「会社に入って、出世して、給与が上がって、それがキャリア」みたいな。でもこの本は違うんですよ。キャリアって「自分の物語」を作ることなんだ、と。
バラバラに見える経験も、自分でそれを繋ぎ合わせて「こういう流れで今がある」と説明できれば、それがキャリアになるんですよね。営業を3年やって、その後企画に異動して、そこで〇〇を学んで、今はこの仕事に活かしてる。みたいに。育休って一見「キャリアの空白」に見えるかもしれないけど、その間の親としての学びとか、働き方の再考とか、組織を外から見る視点とか、それを全部繋ぎ合わせたら立派なキャリアストーリーになるんですよね。
採用側として思うのは、「自分のキャリアを物語として語ることができる人」は、本当に面接での評価が高いんです。なぜなら「この人は自分の経験から学んでる人だ」って見えるから。そういう人は入社後も「この経験から何を学ぶか」という視点を持って仕事をするんですよ。
採用側から見た本当の話
採用担当として面接をしていて気づくのは、「本をちゃんと読んでいる人は違う」ってこと。転職本を読んでいる候補者さんって、自分の思考がものすごくクリアなんですよ。「なぜこの仕事を選ぶのか」「自分のキャリアをどう考えているのか」「市場価値をどう見ているのか」という説得力が全然違うんです。
本当に、採用面接では「3分で判断される」って言われたりするんですけど、実際のところ「この人は転職について深く考えてる人だ」ってのは、本を読んでるかどうかで見えるんですよ。言葉の選び方とか、質問の質とか、「自分を客観視してるかどうか」が見えるんです。北野さんの本で「市場価値」という言葉を使う人と、そうじゃない人では、面接の印象が全然違う。
この5冊は、単に「転職に有利になる知識」を与えてくれるんじゃなくて、「自分のキャリアを自分の言葉で語る力」をくれる本たちです。それって、究極的には「自分の人生を主体的に生きる力」なんだと思うんですよね。双子育児で疲れていても、読む価値がある。むしろ、限られた時間の中だからこそ「自分は何のために働くのか」「どんなキャリアを作りたいのか」を真摯に考える必要があるんです。採用側の私が言うんだから、信じてください(笑)。